松 / 川崎増田屋

増田屋といえば、全国に100店以上の暖簾分け会員を持つ蕎麦の老舗。その元祖は明和5年に釣つるべ瓶蕎麦を引き継いだ「増田屋次郎介」にまで遡さかのぼる。暖簾分けの始祖は明治23年に麻布区笄町、日赤病院前に開業した滋賀県人の武久留吉氏。そして暖簾分け第一号は新潟県人の古道文次氏。明治45年に原宿店を開いた。

のれん本店で修行をし年季明けした職人が、その親方店の心意気を継承するため名前を引き継ぐ、そんな厳しくも粋な制度である。のれん分けを受けた職人たちは、独自の製法で新たな味を取り入れ日々精進し、それぞれののれん店となり、その地域のお客さまに愛されて来た。今の時代、大量生産で単価を下げる、大手企業が行うセントラルキッチン方式で全国どの店でも同じ味のするチェーン店とは一線を画する。

京急川崎駅から徒歩5分。全国に展開する増田屋もりそばと小丼のセットは無いらしい。代わりに、蕎麦と天丼のセットである松 1400円を注文。お茶を飲みながら待つ間、卓上のメニューをもう一度見直すとオーダーしたメニューは店で一番高単価だった(苦笑)。雰囲気は抜群！昔ながらの落ち着きを漂わせる大衆そば屋。そばや天丼はまったく。

川崎増田屋
神奈川県川崎市川崎区砂子1-5-6